葉山考太郎のワインお悩み相談室 ~ワインを悪用して、恋愛を成就させる手練手管の全て~ | Wine365

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26. November 2016

葉山考太郎のワインお悩み相談室 ~ワインを悪用して、恋愛を成就させる手練手管の全て~

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質問1
ワインに詳しいアラフォー女性が集まるワインレベルの高そうな食事会。何を持っていけばいいか悩んでいます。(38歳・男性・デザイナー)

 

回答1
これは難問ですね。逆に質問ですが、リオオリンピックの銀メダリスト、吉田沙保里選手とレスリングで対決したいですか? 対決する勇気と筋力のある男子は山手線の内側に1ダースもいないでしょう。「ワインに詳しいアラフォー女性」は、時間と給料と人間関係を犠牲にしてワインを極めた「ワイン版吉田沙保里」です。絶対に正面から戦ってはなりません。で、持って行くワインですが、ボルドーやブルゴーニュのような王道的な赤白ワインは絶対に避けるべきです。「霊長類最強のワイン女子」がこの種のワインを見ると、どの店で買って、価格はいくらして、評論家のポイントは何点で、こんな料理に合ってなどと、バリウム検査のように全てを見透かされた上に、大して感動してもらえません。ボルドーやブルゴーニュ系ワインで感動してもらうには3万円以上かかります。
最強ワイン女子が喜んでくれるワインが、シャンパーニュとデザートワインです。シャンパーニュは、何本あっても大歓迎されます。ワインショップに行き、レコルタン物と呼ばれるマニアックなシャンパーニュを選んでもらい(マニアックなほど安く、6千円前後?)、会場ですぐ飲めるように、カチカチに冷やして持参するとイイでしょう。また、コテコテに甘いデザートワインは、持ってくる人が意外に少なく(多分、ゼロ)、とても喜ばれます。デザートワインの王様、ソーテルヌは高価なので、ロワール地方の極甘口白ワインがおススメです。なお、ワイン以外の「変化球」として、リンゴの発泡酒、シードルが面白いかも。本物のフランス産でも1本2千円以下で買えるしマニアックなので、意外に受けます。
ワイン女子がとぐろを巻いている食事会で、持参するワイン以上に重要なのは、「僕は、ワインのことは何も知らないので…」と1時間に10回は言うことです。事実、その通りなので、ワイン女子から鋭く突っ込まれることはなく、逆に、「強い否定は肯定」と解釈されたりします。ワイン女子は、高校の卒業式の後、校舎の影で、かねてから熱い想いを寄せていた男子に「浦田君、言うとくよ、アンタのこと…いっちょ好かんけんね」と変化球的に告白したことを思い出し、キュンとしながら、シャンパーニュやデザートワインを飲んでくれることでしょう。ウフフフ。

 

 

質問2
最近、ワインを飲むと記憶がなくて…。何かしでかしていないか心配です。(29歳・男性・商社勤務)

 

回答2
ワインを飲むと記憶がなくなるのは、古代ギリシャ時代から人類が6千年以上、経験していることなので、まったく気にする必要はありません。私の場合、記憶だけでなく、お金もなくなり、その分、レシートが増えます。そんな時、私は、レシートを時間順に並べて、どの店に行って、どんなワインを飲んだか、洗い出します。
質問者様の場合、記憶がなくてもちゃんと帰宅しているならば、パジャマではなく服を着たままベッドで目が覚めてもOKです。何の心配もありません。ただし、隣に見知らぬ美女が寝ている場合、物凄い幸運が訪れたか、その逆かのどちらかです。シャンパーニュを飲みながら、楽しく悩んでください。

illustration:Tetsuro Sakaki

葉山考太郎

ワイン・ライター

シャンパーニュとブルゴーニュとタダ酒を愛するワイン・ライター。ワインの年間純飲酒量は400リットルを超える。これにより、2005年、シャンパーニュ騎士団のシュヴァリエを授章。「30分で一生使えるワイン術」(ポプラ新書)など著書多数。

好きなワイン

1番はタダ酒、2番目はブルゴーニュとシャンパーニュ。3番目は千円未満のワイン

好きなワインつまみ
たこ焼き、明石焼き、お好み焼き、蕎麦汁、ハムかつ、牡蠣フライ、海老フライ

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